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母校・中央大学を想う 学員からの提言

中央大学が今後とも私学の雄として社会に存在感を示していくためにはどうあるべきか
本欄では、各界で活躍する学員からの提言を掲載していく。(連載)

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将来に向けて明確なビジョンを!
時代に対応した新しい中大をつくるためにメディアの活用とイメージ戦略も重要

2015年(平成27年)1月25日
石塚康夫(昭50法)

画像 母校を想う気持ちは全学員同じであろう。この共通の想いをキーワードにして、今、改革できることは、協議を重ね、できることは実行し、新しい中央大学を作り上げなければならない。
 最近の中大は、残念ながらあまり明るい話題が少ない。 大学内の混乱 (この問題は最近になって落ち着きを取り戻しつつあるが) 、駅伝、司法試験、入試偏差値の下降、入学志願者数の減少等、問題は多い。これらを解決、改善していくための方策として、以下に一学員として私自身が考えている提言を羅列する。
 まず一点目は、改革の意欲に燃える有能な人材を、大学、学員会、その他各種委員会等の意思決定機関に参画してもらうこと。意見の偏りを防ぐため、ある程度の年齢バランスも考慮できればなお良い。このスキームをぜひ構築してほしい。ここに言う有能な人材とは、私の独断的解釈によれば、各案件を是々非々で判断し、発言し、かつ幅広い視野のもとに実行、問題解決できる人である。自らの所属する支部、団体等の利益、自らの立場のみを主張するのではなく、中央大学の運営、そして未来図を描き、大学の利益、価値向上を考えられる人が望ましい。また自己主張のみではなく、反論意見にも耳を傾ける寛容さも必要であろう。人材は全国に数多くいるはずである。またその人材は、インテリジェンスとモラルを併せ持つ人が望ましい。
 第二点目として、スポーツ振興政策の強化を挙げたい。2020年に東京オリンピックを控え、 「スポーツが強い中大」の復活を期待したい。水泳、バレー、自転車等、活躍している種目もあるが、駅伝をはじめ低迷しているスポーツも多い。特に駅伝は、スポーツ全盛期の中大の象徴とも言える種目であり、現在は箱根駅伝の成績が、大学の人気や志願者数に多大な影響を与える時代となっている。大学間の有望選手の獲得競争は、熾烈を極めていると聞く。学員有志による「箱根駅伝を強くする会」には常々、感謝の念を抱いているが、ここはオール中大で、駅伝に限らず有望スポーツに対する入試制度も含めた選手獲得策の大胆な政策が急務であると考える。 そのためにも、 スポーツ振興基金創設、奨学生強化制度の創設等で資金を確保し、大胆な予算投入が必要である。
 そして、第三点目として、今後の大学の生き残り政策=ビジョンの明確化とイメージ戦略の推進を挙げる。少子化時代を迎えつつ、大学は今後のビジョンを明確化し、学員に示さなければならない。時代は変革している。これはすべての大学の共通の課題であり、今後の政策が生死を分ける。八王子という地理的にハンデがあるものの、中大はここ数年の志願者数の減少に歯止めをかけなければならないし、何か人気上昇の決定打がほしい。
 中大は質実剛健というすばらしい歴史的校風があり、真面目で誠実な学生が多いとのイメージは、今も健在である。しかし、自己PR、自己顕示を前面に押し出すことは不得意な学校であったかもしれない。大学もPR合戦の時代に入った。数年後にはテレビCMも普通のこととなるのであろう。我々はこの点にも危機感を持たねばならない。受験生に支持される斬新な「イメージ戦略」が必要な将来に向けて明確なビジョンを!時代に対応した新しい中大をつくるためにメディアの活用とイメージ戦略も重要母校・中央大学を想う学員からの提言石塚康夫(昭50法)のである。メディアの活用、イメージ戦略を進めるためには、大学内部だけではなく、学員の総力を結集し、マスコミ、広告業界、その他必要な外部学員の参加も必要と考える。もちろん現役学生、卒業年次の若い学員や女性学員にも多く加わってもらったほうが良い。そこから、中大の長所と短所は何かを知り、どんな大学をめざすべきかを議論する、それが改革の第一歩である。増加している女子学生も意識し、将来を先取りした斬新な学部、学科の新設といった大学の経営・教学面から考えるべきことと、同時に、話題性のある大学のイメージコピーの立案やイベントの開催など、大胆に社会に発信したい。大学プロモートには内部だけではなく、より客観的な視野を持つ外部の会社に予算を投入して、委ねるのも一計である。
 以上の施策を進めるためにも、学員会の役割は大きいと考える。そして、その学員会には、若い会員が参加しやすい環境づくりも重要であろう。私が所属している東京練馬区支部では平成年度の卒業生の会である「平成会」があり、多数在籍し、近隣支部とも平成会同志の輪が広がっている。平成会が全国に広がることを念じつつ、提言を終了する。
 私は学生運動が盛んで休校の多かった時代、昭和45年に中央大学に入学した。戦後のベビーブームの象徴、いわゆる「団塊の世代」である昭和25年生まれである。父は昭和15年法学部卒で、秋田在住の義兄も昭和34年法学部卒業と生粋の中大一家を自認している。
 父は中大卒業後、陸軍士官学校を経て大陸の戦地へ従軍し、他国の島にて将校として終戦を迎えた。そして戦後の混乱の中、希望の職に就けず57歳で病死した。
 将来の希望を持って中大に入学した父が、いつ戦争が勃発するかわからない特殊な環境に身を置き、勉学精神が阻害され続けてきた無念さは、父の歳をはるかに超えた今になって理解きるようになった。父だけではなく、当時の学生は皆、同じであったのではなかろうか。我らの母校、誇り高き中央大学は今年創立130周年を迎える。創立者等、先達のご苦労は言うまでもないが、130年の歴史において、戦争、震災、病気、その他の不幸な事由において、志半ばにして無念の死を遂げた方々、何かの諸事情により勉学を断念せざるを得なくて挫折された方々が大勢いると推察する。その同志の方々に報いるためにも、また54万人といわれる本学卒業生のためにも、我々現役学員は母校のために努力奮闘せねばならないと心底思う今日この頃である。
--時は今である。--

石塚康夫(いしづか・やすお)氏

学員会常任幹事、東京練馬区支部顧問(前支部長)、中央大学商議員。

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