「自分の好奇心の赴くままに撮っていきたい」と語るシェークMハリス監督
5年目となる今年の「キミハルシネマ・プロジェクト」の作品は、シェークMハリス監督(平31経)の作品『ぐるぐる回るよ』。多摩キャンパスのロケ現場で、プロジェクトや作品、今後の映画創りについて次のように語ってくれた。
経済学部に在籍していた私が大学3年生の時に、文学部の伊藤洋司先生のフランス映画論を受講し強い影響を受けました。もともと映画研究会には入っていましたが、本格的に映画製作を始めたのがそこからです。最初の映画は学内で短編の「ホラー映画」を撮影。だから、プロジェクトに採用されここで撮ることになったのは、原点の場所に戻って来られたという感じで嬉しかったですね。
今回、大学のどこを使っても基本的に大丈夫と許可をいただき、自由に撮影しました。作品はホームカミングデーや白門祭でも上映していただけるようですが、それはとても嬉しいことです。かつての私のような映画を撮りたいという学生にも、とてもプラスになると思います。
今回の作品は、モラトリアムのようなものをテーマに描こうと思いました。大学の4年間というのは、それまでの中学・高校、その後の社会人時代とちょっと違いますよね。その「違う時間の流れ」に、大学の魅力みたいなところを映画として捉えることができないかと思いました。
今後の映画製作も、なるべくその時々で自分の好奇心の赴くままに撮っていきたい。商業作品をやっていくか、インディーズの世界を突き進むかは特に決めていません。でも、どちらにせよお客さんに面白いと思ってもらえるものを撮ることを心がけていきたいと思っています。(談)
大学史資料館での撮影
『キミハルシネマ・プロジェクト』
学員会が若手映画監督作品への助成・上映を通して、大学のブランド力向上を目指すプロジェクト。「夢と希望」をテーマとし、ロケ地に中央大学を使うことが製作協力の条件。令和元(2019)年に「100 万円あったら、 どうやって大学ブランドを向上させられるか」をテーマに企画コンテストを実施。このコンテストから「第48 回ミス日本コンテスト」ファイナリストの中大生・本山琴美さんを追った短編ドキュメンタリー『今を憂う君も春になれば』が生まれ、劇場公開を果たした。これを受け、映画タイトルの 「君」「春」を冠に戴いた映画祭の開催となっている。作品は劇場公開のほかホームカミングデーや白門祭でも上映されている。